> 情報検索の基礎知識 > 1

1. オンライン検索のポイント


(1) 検索システムを選ぶ際の注意点

上手な検索のためには、適切な検索システムを選ぶことが重要である。
そのためにはまず、探している情報が、検索しようとしているシステムの収録対象となっているかどうかをチェックする必要がある。
以下は、収録対象をチェックする際の代表的なチェックポイントの例である。

▼主題分野は?
  • 例:文学、自然科学、医学、法令、ビジネス、学術文献、など
▼資料種別は?
  • 例:図書、雑誌、雑誌記事、視聴覚資料、地図、デジタル資料、など
▼収録範囲は?
  • 例:単館の所蔵目録、複数館の総合目録、など

システムの収録対象は、そのシステムを紹介するページや、「ヘルプ」のページなどに記載されていることが多い。
以下は、システムを紹介するページから抜粋した例である。

▼CiNii Books
▼国立国会図書館サーチ
  • 国立国会図書館サーチは、国立国会図書館の資料やデジタル資料の検索と各種サービスの申込みができるほか、都道府県立図書館及び政令指定都市立図書館が所蔵する和図書の書誌・所在情報の検索、その他全国の公共・大学・専門図書館や学術研究機関等が提供する資料やデジタル資料の検索が行えるサービスです。
  • ▽出典:国立国会図書館サーチについて
    https://ndlsearch.ndl.go.jp/help/about

(2) そのシステムの特徴は?

次に、そのシステムの特徴をチェックする。
そのシステムに合った操作をしないと、いくら検索してもヒットしないので注意。

▼検索方法の種類は?
  • 例:簡易検索、詳細検索
▼論理演算の可否は?
  • 例:AND検索、OR検索、NOT検索、その他の組み合わせ検索
▼キーワードの正規化は?
  • 例:新字と旧字、全角と半角、ローマ字の大文字と小文字
▼「ヘルプ」や「使い方の説明」があるか?

(3) キーワードを選ぶ

基本的には「できるだけ短いキーワード」で、「ピンポイントで結果を得る」ことが理想。

以下は、著者名とタイトルから特徴のある語句を選択し、組み合わせた例である。

▼「宮沢賢治. 注文の多い料理店」の場合には?
  • それぞれの項目から特徴のある語句を選択し、組み合わせてみる。
  • 「宮沢 注文」や「賢治 料理店」などで検索。

(4) 検索方法の工夫

ヒット数が多すぎる場合や、少なすぎる場合は、検索方法やキーワードを工夫する。

▼ヒット数を減らしたい
  • 範囲の絞り込み
  • 「AND」、「NOT」、「完全一致」、「フレーズ検索」などを使う。
▼ヒット数を増やしたい
  • 範囲の拡大
  • 「OR」、「トランケーション(部分一致)」などを使う。

(5) 検索結果を確認する

ヒットしたからといって安心せず、その結果を確認する。

以下は、部分一致検索によって「ノイズ」が混じってしまう例である。

▼「林京子」で部分一致検索
  • 「小林京子」や「神林京子」などもヒットしてしまった。
  • ノイズを取り除くためには、検索の条件を工夫して絞り込む必要がある。

(6) 検索結果の表示画面を活用する

一覧画面や詳細画面に、便利な機能が組み込まれている場合もある。
どのような機能があるかをチェックしておけば、より効果的な検索ができる。