• 1. 利用対象の認識
• 2. 児童サービス
• 3. ヤングアダルトサービス
• 4. 高齢者サービス

1. 利用対象の認識

1.1 サービス対象の認識

• 図書館のサービス対象は、いくつかの視点から区分することができる。

• サービス対象が異なれば、提供するサービス内容も異なってくる。

1.2 サービス対象の区分

• 公共図書館の場合は、年齢別に対象を認識してサービスやプログラム (行事) を検討することが多い。区分の方法は図書館によって違いがあるが、代表的な区分としては下記のようなものがある。
  • 児童 (0歳から、小学生あるいは中学生まで)
  • 乳幼児 (児童をさらに細分した場合に、小学校入学前の段階まで)
  • ヤングアダルト (児童と成人の間をさらに細分した場合に、中学生あるいは高校生程度)
  • 成人 (中学生以上あるいは高校生以上)
  • 高齢者 (65歳以上)

• アウトリーチサービスの対象 (利用に障害のある人々) という視点から考えた場合には、たとえば、下記のようなものを挙げることができる。公共図書館においては、すべての利用者にサービスを公平に提供するために、その「障害」となる状況を変えていく努力が必要となる。
  • 図書館未設置地域の住民
  • 図書館から離れた地域の住民
  • 開館日や開館時間の制約
  • 施設収容者 (刑務所、少年院など)
  • 入院患者
  • 高齢者
  • ことばの障害 (日本語が使いこなせない外国人など)

1.3 利用者ニーズの認識

• 利用対象の認識においては、それぞれの利用者集団特有のニーズを認識することも必要となる。たとえば成人サービスの場合でも、さまざまな利用者層が含まれ、下記のような特有のニーズが存在する。
  • ビジネス情報
  • 地域行政情報
  • 生活情報
  • 生涯学習情報

• これらの利用者層は固定的なものではなく、ある特定の個人が、そのときどきの事情に応じて別の利用者層に属する可能性もあるので、適切な対応が重要である。

2. 児童サービス

2.1 児童サービスの概要

• 児童サービスの目的は、子ども自身が自発的に資料を選び、読み、楽しめるように援助することにある。

• サービスの対象となる年齢は、必ずしも確定されているわけではないが、一般的には乳幼児から小学生くらい、あるいは中学生くらいまでとされる。なお、「平成27年国勢調査」要約の年齢別人口によると、「15歳未満人口は1588万6810人」(総人口の12.6％) とのことである。
  • 出典: 平成27年国勢調査 人口等基本集計結果 要約 総務省 2017.
  • 参考リンク: 出典 (オリジナル) [670 KB]
    • http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/kekka/kihon1/pdf/youyaku.pdf (accessed 2021-03-31)

• 対象を高校生くらいまでに広げて、児童・青少年サービスなどと呼ばれることもある。

2.2 児童サービスの資料

• 資料の中心は図書であり、その中でも特に絵本、児童書である。ほかに、紙芝居などのような視覚に訴える独特の資料もある。また、印刷物以外にも、視聴覚資料 (ビデオテープ、カセットテープ、CD、DVDなど)、電子メディア (CD-ROM絵本、教育用アプリケーションなど) などもある。欧米では、人形やゲーム類などの貸出も人気がある。

• 選択には、各図書館で収集方針を明文化し、選択のための一定基準を定めるべきである。

2.3 児童サービスの施設・設備

• 子供向けの活動を行なえるように、独立した部屋やスペースを持つ図書館が増加している。

• 各種の行事のために、「おはなしのへや」などを設置している場合もある。

• 設備上の注意点としては、下記のようなものを挙げることができる。
  • 書架や家具は子どもの視点に立って配置する。
  • 子どもの手が届きやすいように排架を工夫する。
  • 床に座って読むのに都合がよいように絨毯などを敷く。

2.4 児童サービスの種類

• 大きく分けて、利用者に直接行なう業務と、間接的に行なう業務の2種類がある。
  • 直接サービス
    • カウンター業務、フロアワーク、読み聞かせ、ストーリーテリング、紙芝居、人形劇、など
  • 間接サービス
    • 子ども向け資料に関する分類作業や目録作成、児童室の工夫、テーマ別展示、など

2.5 児童サービス活動の広がり

• 子どもの人口が減少しつつあることと、子育てに関する援助を望む親が増えていることなどから、幼児サービスに対する関心が高まっている。

• 学校との連携として、学校図書館の司書教諭や学校司書との情報交換や、公共図書館の担当者が学校を訪問して図書館の紹介をしたりする活動も増えている。

• 地域との連携として、従来から続いている家庭文庫へのサービスに加え、保育園、幼稚園、児童館などへのサービスの展開や、保健所や小児科の待合室への図書の配本なども増えている。

2.6 児童サービスの担当者

• 担当者には高い専門性が要求される。特に、「資料を知る」「子どもを知る」「コミュニケーションの技法を身に付ける」ことは重要である。

2.7 児童サービスの事例

• 日野市立図書館

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  • 赤ちゃんから参加できる、昔話の語りや絵本の読み聞かせをする「おはなし会」を毎月開催しています。
  • 子どもと読書に関する講演会や、小学校などで読み聞かせをする保護者を対象に「絵本読み聞かせ講座」を開催しています。
  • 多摩平図書館には、青少年向けの図書・雑誌をそろえた「ヤングコーナー」があります。

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  • 出典: 日野市立図書館 - ご利用案内 - 児童・青少年サービスについて
    • https://www.lib.city.hino.lg.jp/guide/riyouannai.html#young (accessed 2021-03-31)

• 市川市立図書館

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  児童サービス

  子どもの発達に応じて豊かな読書体験ができるような児童書の選定・収集に努め、館内展示を行うとともに、ブックリストの作成や読み聞かせの会などを実施している。さらに、教育センターなど行政各部門と連携を図り、サービスの拡大を図っている。
  尚、各表の数値は平成30年度の実績である。

  ア. ブックリスト

  子どもの発達段階に応じたブックリストを作成し、配布している。

  「本のぽけっと」基本版２号及び2018

  「本のぽけっと」付録（読み聞かせリスト）

  「新一年生の保護者の皆様へ」

  「よんであげたいえほん」（０～２才）（３・４才）（５・６才）

  イ．館内特集展示

  こどもとしょかんや、地域館の児童コーナーに、季節やテーマに沿った本の展示を行っている。

  ウ．読み聞かせ等

  中央・行徳・信篤・南行徳の各図書館で、絵本の読み聞かせ会などを定例化して行っている。
  平田図書室では、平田保育園に出向いて読み聞かせを行っている。

  読み聞かせ統計

  	えほんの会
  	対象年齢	回数	人数
  中央	４歳～小学生	77	556
  行徳	４歳～小学生	35	164
  信篤	３歳～親子	11	70
  南行	３歳～親子	９	35

  	らっこの会
  	対象年齢	回数	人数
  中央	０～３歳親子	49	917

  	おはなし会
  	対象年齢	回数	人数
  中央	４歳～小学生	12	108
  行徳	５歳～小学生	９	30

  	わらべうたであそぼう
  	対象年齢	回数	人数
  中央	０～３歳親子	44	619

  エ．館内行事

  中央・行徳・信篤・南行徳の各図書館で、定例の読み聞かせのほかに、イベントを実施している。
  今年度、中央図書館では、７月に「英語の絵本の会」、８月に「こどもとしょかん環境デー」（環境政策課と共催）、12月に「名探偵ホームズと挑戦（冬のおたのしみ会拡大版）」、１月に「ガチャポンでドン！」などを開催した。

  オ．出張サービス

  市内の公立小学校・公立保育園・幼稚園を対象に「出張おはなし会」を行っている。

  	校数	回数	人数
  中央図書館	10	21	1,264
  信篤図書館	１	１	77
  平田図書室	１	４	156

  カ．学級招待

  クラスや学年単位で図書館に来館した子ども達に対して読み聞かせなどを行っている。

  	校数	回数	人数
  中央図書館	５	７	280
  信篤図書館	１	２	82

  キ．まちたんけん

  市内の小学生が授業の一環として行う「まちたんけん」として来館。

  	校数	回数	人数
  中央図書館	１	３	25
  南行徳図書館	１	１	17

  ク．学級文庫

  市内公立小中学校等に、対象年齢に応じたセット貸出を行った。（学校ネットワーク物流便利用）

  貸出冊数 （内特別支援）	小学校 4,320冊 （240冊）
  	中学校 180冊 (100冊)
  	義務教育学校 120冊

  ケ．乳幼児サービス

  市川市版のブックスタート事業である、こども館事業の「たのしく絵本！はじめの一歩」に選書面などで協力している。

  ---

  • 出典: 市川市の図書館 2019. pp. 52-53. - 平成30年度事業概要 (5) 対象別サービス (1) 児童サービス
  • 参考リンク: 出典 (オリジナル) [13,303 KB]
    • http://www.city.ichikawa.lg.jp/common/000330543.pdf (accessed 2021-03-31)

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  「本のぽけっと」

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  • 本のぽけっと - 2019年号 令和元年7月 (2019.7) - 1・2年生におすすめする本
    • PDF版 [514 KB]
      https://www.library.city.ichikawa.lg.jp/hnpk/2019-01.pdf (accessed 2021-03-31)
  • 本のぽけっと - 2019年号 令和元年7月 (2019.7) - 3・4年生におすすめする本
    • PDF版 [530 KB]
      https://www.library.city.ichikawa.lg.jp/hnpk/2019-02.pdf (accessed 2021-03-31)
  • 本のぽけっと - 2019年号 令和元年7月 (2019.7) - 5・6年生におすすめする本
    • PDF版 [593 KB]
      https://www.library.city.ichikawa.lg.jp/hnpk/2019-03.pdf (accessed 2021-03-31)
  • ダウンロード可能なファイルの一覧画面
    • http://www.city.ichikawa.lg.jp/library/db/1014.html (accessed 2021-03-31)

3. ヤングアダルトサービス

3.1 ヤングアダルトサービスの概要

• ヤングアダルトサービスという用語は、日本では1970年代ころから用いられるようになった、といわれている。それ以前には、児童サービスの対象とされたり、一般向けのサービスの一部分として考えられたりしていた。

• 現在は、10代を中心とする若者による参加型の図書館活動としてとらえられている。

• ヤングアダルト向けのスペースは、ティーンズコーナーやグリーンコーナーなどと呼ばれることもある。

3.2 ヤングアダルトサービスの対象

• 日本では「13～18歳」とすることが多いが、単純に年齢で区切るのではなく、社会の一員となりつつある世代として認識することが大切である。

3.3 ヤングアダルトスペース

• サービスのためには、魅力ある「場」の設定が必要である。

• 利用者が必要とする資料を集中させるだけでなく、自分の考えや思いを自由に表明できる「場」とすることが望ましい。たとえば下記のような点も重要である。
  • 伝言板、自由帳、落書きノートなどがあり友人や知人とのコミュニケーションができる「場」
  • 自分たちでさまざまな創作活動ができる「場」、など

3.4 ヤングアダルト向け資料

• 利用者の要求の特徴として、活字、画像、音楽などのように多様な情報から知性と感性を刺激されて選択している点がある。

• 資料を収集する際には、下記のような点にも注意する必要がある。
  • 利用者の興味や関心を知る。
  • 利用者の資料要求にはきちんと対応する。
  • 適切な資料収集 (学校教育関連、進路関連、余暇活動、社会参加の情報源、など)
  • 選定方針を明確にする。

3.5 ヤングアダルトサービスの種類

• ヤングアダルトは、図書館のサービスを通じて貴重な社会参加をしており、参加型プログラムが効果的であると考えられる。具体的には下記のようなものがある。
  • 意見表明の「場」の用意 (伝言板、ノートなど)
  • 情報交換の機会 (雑誌、新聞の発行、お茶会など)
  • 図書館活動への参加 (一日図書館員、ボランティアなど)
  • 漫画家や出版編集者などの講演会や実習
  • ヤングアダルト自身によるコンサートや芝居

• 図書館を、「自己確認できる場」や「社会的義務や責任を自覚する場」として提供することも重要である、といわれている。

3.6 ヤングアダルトサービスの事例

• 葛飾区立図書館

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  YA★ヤングアダルトって？

  英語でYoung Adultの略称で、主に中学生・高校生をはじめとする１０代の若者を指す言葉です。児童室の本は卒業したけれど、一般室の本では難しすぎる・・・。そんなティーンズのみなさんのために、区内のすべての図書館にティーンズ専用のYAコーナーがあります。
  ジャンルは、小説やスポーツ、料理、ライトノベルなど楽しめる本や進路や職業、生きるための本などみなさんに”今、手に取って欲しい”ほんがそろっています。
  ぜひ一度近くの図書館に行ってみよう！！

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  • 出典: 葛飾区立図書館 - ティーンズ（YA）のページ
    • https://www.lib.city.katsushika.lg.jp/teensmenu (accessed 2021-03-31)

• 墨田区立図書館

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  Teens とは？

  子どもじゃないと思っているけど大人扱いされない、おもに１０代のきみたちのことを呼ぶ言葉。
  墨田区立図書館では、そんな大人の仲間入りをしようとしているきみたちに向けてティーンズコーナーを設けています。
  大人向けの本も、少し昔に帰って読みたい本も、いつでも手にすることができるような場所を目指しています。
  図書館に来ると新たな発見がある!!ぜひ遊びに来てください。

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  • 出典: 墨田区立図書館 - ティーンズのページ
    • https://www.library.sumida.tokyo.jp/teensindex (accessed 2021-03-31)

• 台東区立図書館

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  「グリーンコーナー」ってなに？

  「グリーンコーナー」とは、「ヤングアダルト」と言われる、主に中高生のみなさんを対象にした本を揃えたコーナーです。
  子供向けの本ではもう物足りない！大人向けの本はどれを読んだらいいかわからない…という方！
  グリーンコーナーをちょっと覗いてみませんか？

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  • 出典: 台東区立図書館 - グリーンコーナー - グリーンコーナーとは
    • https://www.city.taito.lg.jp/index/library/green/Gtoha/01583891201610031339.html (accessed 2021-03-31)

• 市川市立図書館

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  ヤングアダルトサービス

  ア．中央図書館

  中学生以上19歳までの世代を、児童サービスの対象としてではなく、Young Adult（若い大人）としてとらえサービスを行っている。児童書、一般書の枠にとらわれず対象資料を集めたYoung Adultコーナーを、一般書のコーナー（ポピュラーライブラリー）の中に設けている。Young Adultコーナーにおいては３か月ごとにテーマを決め特集展示を行っている。展示ポスターは市内の中学生から募集している。
  また、グループで調べ学習等の活動ができるYoung Adult RoomではＹＡきまぐれおすすめ本の小展示のほか、Young Adult世代のイラストやＰＯＰなどの作品を掲示、展示している。

  • 「Young Adult通信」
    Young Adult世代向けのブックリストとして年１回作成。市内公立中学校の全生徒に学校ネットワーク物流便を通じて配布。同内容を図書館のホームページ上にも掲載している。
  • 「Young Adult通信 入門編」
    Young Adult世代向けの利用案内として図書館内で配布するほかに、５月に市内公立中学校１年生全員を対象に、学校ネットワーク物流便を通じて配布している。
  • 「Young Adult通信 てっぱんせれくと号」
    夏休み前に、10代のうちに出会ってほしいおすすめの本のリストを市内公立中学校２年生全員を対象に、学校ネットワーク物流便を通じて配布している。
  • 「Young Adult通信 号外 新生活応援号」
    春休み前に、市内公立中学校３年生全員に、学校ネットワーク物流便でお薦めの本のリストを配布している。
  • ＹＡイメージキャラクター大募集
    「Young Adult通信」の年間キャラクター募集を、ＹＡコーナーをイメージするキャラクターとして拡大して実施。85件の応募があり、館内投票で、大賞、ジュニア賞をそれぞれ１件ずつ決定した。
  • ＹＡ図書館脱出ゲーム
    ８月11日に図書館内に設置されたクイズを解いていく参加型イベントを開催。４組11人の参加があり、好評だった。
  • ＹＡハロウィンコスプレフォトツアー
    10月28日に簡単なコスプレをして図書館内を見学し、おすすめポイントで写真をとる体験イベントを開催した。４組６人の参加があり好評だった。
  • ＹＡ図書館本Ａ-Ｚ
    12月に中学生以上の19歳までの方に特におすすめの本をアルファベットのＡからＺまでのしるしをつけ、１冊ずつ包み中身を隠して一般フロアで貸し出し、好評だった（平成30年度貸出数 26冊）。
  • Ｙサポ（ＹＡサポーター）大募集
    Young Adultコーナーや図書館をＰＲする活動をするボランティアを通年で募集。イラストやＰＯＰの制作等のべ20人、15回の活動を行った。
  • 学校との連携展示
    １月16日から３月28日まで国府台女子学院中学部２年生が校内で作成した本のＰＯＰを借用し、Young Adultコーナー、メインカウンター横において本とともに展示した。一緒に展示した本は、常に貸出され好評だった。
  • 夏休み対策
    夏休みの宿題支援のため、７、８月は課題図書、自由研究コーナーを作る。課題図書は貸出期間を一週間としている。
  • 出張サービス
    市内公立中学校対象に行っている。６月に高谷中学校で「絵本の読み聞かせ講座」を行った。

  イ．地域館

  行徳図書館、南行徳図書館においては、児童サービスの延長として、Young Adult世代向けのサービスを行っている。
  資料は、中学生以上向けの児童書とYoung Adult向け文庫が中心である。

  ---

  • 出典: 市川市の図書館 2019. p. 53. - 平成30年度事業概要 (5) 対象別サービス (2) ヤングアダルトサービス
  • 参考リンク: 出典 (オリジナル) [13,303 KB]
    • http://www.city.ichikawa.lg.jp/common/000330543.pdf (accessed 2021-03-31)

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  「Young Adult 通信」入門編

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  • 出典: Young Adult 通信 - 入門編 平成30年5月発行
  • 参考リンク: 出典 (オリジナル) [835 KB]
    • https://www.library.city.ichikawa.lg.jp/young/ya-h3005.pdf (accessed 2021-03-31)
  • ダウンロード可能なファイルの一覧画面
    • http://www.city.ichikawa.lg.jp/library/db/1030.html (accessed 2021-03-31)

4. 高齢者サービス

4.1 高齢者サービスの概要

• 高齢者サービスとは、高齢者の情報要求の特殊性や図書館利用の制約に配慮したサービスである。

• サービスの対象となる年齢は、一般的には65歳以上とされるが、年齢だけで判断はできない。なお、「平成27年国勢調査」要約の年齢別人口によると、「65歳以上人口は3346万5441人」(総人口の26.6％) とのことである。
  • 出典: 平成27年国勢調査 人口等基本集計結果 要約 総務省 2017.
  • 参考リンク: 出典 (オリジナル) [670 KB]
    • http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/kekka/kihon1/pdf/youyaku.pdf (accessed 2021-03-31)

• 高齢者サービスという用語は、日本では1980年代ころから用いられるようになった、といわれている。

• 高齢者サービスと障害者サービスは内容的に重なる部分もあるため、両方を合わせた形のサービスとしている場合もある。

• シニアサービスなどと呼ばれることもある。

4.2 高齢者サービスの資料提供

• 視力や筋力などの体力的な衰え、社会との接触機会の減少などの面から、資料提供にも配慮が必要である。配慮する点としては、下記のようなものがある
  • 利用者の要求を知る
    • 利用者自身の興味や関心、関係施設の高齢者向け事業の把握、など
  • リクエストサービスによる資料提供の保証
    • 図書館からのPR、大活字本などの特殊資料の紹介、など
  • 資料を手元に置く手段の用意
    • 来館できない人への宅配サービス、団体貸出、など
  • 来館者への配慮
    • 拡大鏡や老眼鏡の提供、拡大読書器の設置、など

4.3 高齢者サービスと社会参加

• 社会参加の「場」として、下記のようなものを挙げることができる。
  • 各種の講演会
  • 文化や歴史の再認識の支援
  • IT講習会や図書館活用講座

4.4 高齢者サービスの施設・設備

• 図書館の重要な機能として、利用者が自分で求める資料を見つけ、活用できること、を挙げることができる。しかし、図書館の施設や設備の中には、高齢者の利用が想定されていないのではないか、と感じられるものも多い。

• 高齢者にも利用しやすい図書館とするためには、たとえば、できるだけわかりやすい大きな文字で、色彩も豊かに、資料の位置が分かるようにしておく、などのように、施設や設備の面でも配慮することが大切である。

• 求める資料を容易に見つけることができ、しかも、図書館職員の手が介在しているとは意識されないような施設・設備の状態が理想である。

4.5 高齢者サービスと図書館の対応

• 資料提供だけでなく、行事を企画・実践していくためには、図書館職員だけでは対処できない場合も多い。

• したがって、ボランティアやヘルパー、関係団体職員との協力体制の整備も重要である。

• サービスにあたっては、高齢者の心理や行動形態などを把握しておくべきである。

4.6 高齢者サービスの事例

• 綾瀬市立図書館

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  シニアサービス

  綾瀬市は「生涯学習宣言都市」です。図書館でも、セカンドライフを豊かに過ごすための実用書や、時代小説文庫、大活字本などシニア世代に人気の高い本を積極的に収集しています。また「シニアのセカンドライフ展」と題して、創作の発表の場を提供しています。

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  • 出典: 綾瀬市立図書館 - サービス案内 - シニアサービス
    • https://www.ayaselib.jp/service/index.html#riy_seni (accessed 2021-03-31)

• 塩尻市立図書館

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  シニア世代の方へ

  塩尻市立図書館では、シニア世代の方に役立つ資料やサービスを提供しています。

  いきいき浪漫コーナー

  本館では、1階にシニア世代の皆さんを応援する「いきいき浪漫コーナー」を設置しています。
  いきいき浪漫コーナーには、シニア向けに、 健康や食生活などの本や、読みやすいパソコンやスポーツなど趣味の本を集めています。

  大活字本・朗読CD・雑誌

  大活字本は、字の見えにくい方のために、大きな文字(12～22ポイント)で書かれた本です。
  朗読CDは、音声で本を楽しむことができます。

  利用いただける設備

  老眼鏡や拡大鏡、拡大読書器を用意しています。気軽にご相談ください。

  高齢者福祉施設への団体貸出

  塩尻市内の老人福祉施設などは、団体登録をすると、１団体１００点、５週間の貸出ができます。事前にご連絡いただければ、図書館職員が高齢者向けの本を選んで用意することもできます。

  えんぱーくDVD鑑賞会について

  えんぱーくDVD鑑賞会は、図書館シネマ倶楽部（ボランティア）と協力して開催しています。
  作品は、鑑賞会に参加された方へのアンケートを元に、懐かしい名作を中心に選んで上映します。
  上映作品、日程等は、実施する日の１カ月ほど前から図書館ホームページや広報しおじり等でお知らせします。

  出張図書館

  高齢者施設での読み聞かせを行っています。
  また、塩尻ロマン大学やシニア向け講座などで、関連した本や雑誌などを用意して会場で貸出しています。お気軽にご相談ください。

  シニア向けのリンク

  自宅などで、インターネットを使って情報を探すことのできるサイトをご紹介しています。

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  • 出典: 塩尻市立図書館 - シニア世代の方へ
    • https://www.library-shiojiri.jp/guide/toshoriyo/senior (accessed 2024-03-31)

• 鳥取県立図書館

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  いきいきライフ応援

  図書館で心も体もいきいき！

  • 健康長寿の秘訣は？
  • 自分でできる健康づくりは？
  • 定年後の人生設計を立てたい！などなど

  老後の生活に不安はありませんか？
  いきいきライフ応援サービスでは心も体もいきいきと健康長寿で暮らすための提案を行っています。

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  • 出典: 鳥取県立図書館 - いきいきライフ応援
    • https://www.library.pref.tottori.jp/ikiiki/ (accessed 2021-03-31)

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  • 出典: 鳥取県立図書館 - いきいきライフ応援サービスのチラシ
  • 参考リンク: 出典 (オリジナル) [2,659 KB]
    • https://www.library.pref.tottori.jp/ikiiki/e816703cff12ec292e1a6c9a47fc713824a547ba.pdf (accessed 2021-03-31)