> 図書館サービス概論 > 12 利用対象に応じたサービス (2)


1. 障害者サービス


1.1 障害児・者の状況


1.2 身体障害児・者の状況


1.3 図書館における障害者サービスの概要


1.4 視覚障害児・者への図書館サービス


1.5 障害者サービスの事例


1.5.1 枚方市立図書館の事例

Q. 障害者・高齢者サービスって何ですか?

目や耳の不自由な人、肢体不自由の人、高齢のため図書館まで来ることができない人へのサービスです。活字の本を点字や音声に訳したり(音訳)、耳の不自由な人に手話で本の紹介をする等のサービスを行っています。

Q. どのような人が録音図書を利用できますか?

目の不自由な人、肢体不自由の人、高齢のため視力が低下した人など、普通の活字による読書が困難な人が利用できます。「目は見えるのに活字を読むのが苦手」「文章の意味が理解できない」という症状がある『読字障害』『ディスレクシア』は、学習障害の一つといわれています。学習障害や読字障害の人にとって、録音図書は読書を楽しむ有効な方法です。ぜひご利用ください。

Q. 録音図書はどのくらいあるのでしょうか?

中央図書館の障害者・高齢者サービスフロアにはカセットテープやCDに録音された図書が多数あります。この中には、パソコンを使って音声と文字を、目と耳から同時に読むことができる《マルチメディア・デイジー》という種類の本も約70タイトルあります。「活字を読むのは苦手、でも本には興味がある」という方は、中央図書館5階障害者・高齢者サービス担当にご相談ください。

Q. 対面読書はどんなサービスですか?

主に視覚障害の方へのサービスです。視覚障害の方が知りたい(読みたい)活字の情報を、音訳協力者の協力で得ることができるサービスです。
活字の情報とは、本や雑誌、新聞、パンフレット、家電などの取扱説明書等々、活字による印刷物のことです。

Q. 対面読書を受けたいのですが、どうすればいいですか?

サービスの内容については、中央図書館の障害者・高齢者サービス担当か最寄りの図書館にご相談ください。お電話でも結構です。読んでほしいものが自宅にある本や雑誌でも対面読書することができます。

Q. 手話ブックトークとはどのようなことですか?

ブックトークとは、図書館や小学校などで、一つのテーマに関連づけてさまざまな本を紹介する催しです。絵本や読み物、主題の本、一般書も組み合わせて、本の紹介をします。
手話ブックトークでは聴覚に障害がある人を対象に、本の紹介や説明を手話で行います。手話の読み取り通訳はありませんが、誰でも参加できます。
手話ブックトークの開催については中央図書館5階 障害者高齢者フロアにお問合せください。



1.5.2 市川市立図書館の事例


障がい者サービスを利用するには

このサービスは、心身等、図書館を利用する上で、何らかのハンディキャップがある方を対象としています。
中央図書館では、一般の図書の形態(墨字資料)での読書が困難な方のために、点字図書や音訳(録音)図書 など様々な形態の資料をご用意しています。詳しくはカウンターでおたずねください。
心身に障がいがあり図書館に来館が困難な方のために、代理人貸出や郵送サービス等も行っていますのでご相談ください。


はじめての方へ

障がい者サービスのご利用には、図書館利用券の他に障がい者サービスへの登録が必要です。
登録される方の住所を確認できるもの(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・要介護認定通知書・健康保険証・免許証・生徒手帳・学生証など)をお持ちください。
来館が困難な場合には、中央図書館の障害者サービス担当まで、電話・ファックス・郵便などでお問い合わせください。また代理人の方でも手続きできますが、代理人の方の住所・氏名を確認できるものをあわせてお持ちください。

貸出の期間は貸出日を含む15日間です。貸出点数は以下のとおりです。

資料名 所蔵館 貸出点数
本・雑誌 全館 全館で20冊
点字図書・点字雑誌
録音(音訳)図書
DAISY図書・マルチメディアDAISY図書
布の絵本、おもちゃ
さわる絵本
中央図書館
大活字本 中央図書館
行徳図書館
自動車図書館
音楽CD・CDブック 中央図書館
行徳図書館
全館で3点
ビデオ 中央図書館 全館で2点
DVD 中央図書館
市川駅南口図書館
全館で2点(試行中)

目の不自由な方へ

・対面朗読サービス(市川市在住・在勤・在学者)
図書館の資料、個人の持ち込みの資料をお読みします。ご希望の方は事前にご連絡ください。
・郵送サービス(市川市在住・在勤・在学者)
来館が困難な方に、図書館の資料を郵送により貸出しします(事務処理上、身体障害者手帳をご提示いただく場合があります)。
・代理人による貸出
来館が困難な方に、ご本人に代わりご家族等に図書館資料を貸出しします。
・点訳・音訳サービス(市川市内在住・在勤・在学者)
図書館に無い、ご希望の本を点字図書や音訳(録音)図書・DAISY図書にして貸出しします。

DAISY図書再生機(プレストークPTN2・プレストークポケットPTP1)は、所蔵のDAISY図書を入れた状態で貸出をします。貸出期間は2週間です。代理人等が直接中央図書館へ来館し、 貸出の手続きを受けてください。

障害者サービス室に拡大読書器やパソコン(音声による読み上げ機能や点字ワープロ機能あり)があります。

障害者サービス室に読書席があります。


聴覚・言語の不自由な方へ

ファックスによるお問い合わせを受け付けています
(メールでの連絡をご希望の方は、担当までお問い合わせください。)

カウンターに筆談用のメモ用紙があります。

障害者サービス室に読書席があります。


体の不自由な方へ

ファックスによるお問い合わせを受け付けています

・郵送サービス(市川市内在住・在勤・在学者)
来館が困難な方に、図書館の資料を郵送により貸出しします(事務処理上、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・要介護認定通知書などをご提示いただく場合があります)。
・代理人による貸出
来館が困難な方に、ご本人に代わりご家族等に図書館資料を貸出しします。
・DAISY図書再生機(プレストークPTN2・プレストークポケットPTP1)
※視覚による情報の識別に支障のある方が対象
※DAISY図書再生機は、所蔵のDAISY図書を入れた状態で貸出をします。貸出期間は2週間です。代理人等が直接中央図書館へ来館し、貸出の手続きを受けてください。

障害者サービス室に読書席があります。


障害のあるお子さんへ

布の絵本とおもちゃがあります。個人への貸出しの他に、市川市内の学校やボランティアグループへの貸出しも行います。

マルチメディアDAISY図書があります。(パソコンに専用の再生ソフトをダウンロードすることで利用できます。再生ソフトは「(公財)日本障害者リハビリテーション協会」のホームページから無償でダウンロードできます。

さわる絵本があります。

障害者サービス室に読書席があります。

・代理人による貸出
図書館の来館が困難な方のために、ご本人に代わりご家族等に図書館資料を貸出しします。
・DAISY図書再生機(プレストークPTN2・プレストークポケットPTP1)
※視覚による情報の識別に支障のある方が対象
※DAISY図書再生機は、所蔵のDAISY図書を入れた状態で貸出をします。貸出期間は2週間です。代理人等が直接中央図書館へ来館し、貸出の手続きを受けてください。

病気や怪我で、医師から外出の行動を制限されている方へ

・代理人貸出しサービス
来館できない期間中、ご本人に代わりご家族等に図書館資料を貸出しします。



障がい者資料の種類と検索方法

市川市立図書館においては、次の資料を障がい者サービス用として収集・整理し提供しています。

  1. 点字図書
  2. 音訳(録音)図書
  3. DAISY図書・マルチメディアDAISY図書
  4. 文芸カセット
  5. CDブック
  6. 大活字本
  7. 布の絵本・おもちゃ



障がい者対応機器・備品

市川市中央図書館には、障がい者サービスのために以下の設備や機器類があります。

障がい者サービス室
対面朗読室
機器類
パソコンと点字プリンター
拡大読書器
簡易拡大器
DAISY図書再生機
音声読書器
携帯型拡大読書器
そのほか(障がい者対応の施設設備)
車椅子
車椅子対応:OPAC(利用者検索用コンピュータ)
身障者用トイレ
点字ブロック



障がい者サービス(図書館利用に障がいのある利用者へのサービス)

図書館を利用する上で心身等に何らかの障がいがある方を対象として、それぞれの状況に応じ、図書館を利用しやすいように配慮したサービスを提供することを目的とする。

一般の図書の形態(墨字資料)での読書が困難な方に対して、点字図書、DAISY図書、大活字図書、CDブック、布の絵本・布のおもちゃ、LLブック等を、購入やボランティア団体の製作によって蔵書として提供している。音訳図書、文芸カセットについては、資料の経年劣化を踏まえ、他媒体での補完も可能であることから令和元年3月末で提供を終了した。

中央図書館障がい者サービス室にはインターネット閲覧用パソコン(音声読み上げ可能)、DAISY図書再生機、拡大読書器、音声読書器などの機器類を、中央図書館案内カウンター・レファレンスカウンターには聞こえをサポートする対話支援機器comuoon(コミューン)を、行徳図書館には拡大読書器をそれぞれ備えている。

来館困難者へのサービスは、郵送貸出や代理人貸出による資料の提供を行っている。視覚障がい者に対しての対面朗読は新型コロナウイルス感染拡大防止のため令和2年4月より中止している。

布の絵本・布のおもちゃ及びマルチメディアDAISY図書の利用の促進を図るため、市内公立小・中学校の特別支援学級並びに須和田の丘支援学校・県立市川特別支援学校を対象に案内パンフレットを配布し、学校ネットワークを通して貸出を行っている。

障がい者サービス登録者数

障がいの状況・種別累積登録者数 (うち年度新規)
視覚障がい者101(0)
聴覚障がい者146(0)
内部疾患・肢体不自由者163(3)
外来困難者・その他108(3)
合計518(6)



1.5.3 調布市立図書館の事例

1 利用支援サービスとは?

2 利用支援サービスを利用するには?

3 通常の印刷文字による読書が困難な方へのサービス

4 大活字本の貸出しをしています

5 マルチメディアDAISYの貸出しをしています

6 来館が困難な方ヘの図書の宅配サービス

7 子どもへのサービス

8 車いすの方ヘ

9 利用支援サービスの刊行物




2. 多文化サービス


2.1 多文化社会での図書館サービス


2.2 多文化サービスの役割


2.3 日本での多文化サービス


2.4 多文化サービスの将来に向けての課題


2.5 多文化サービスの事例


2.5.1 市川市立図書館の事例


外国人利用者へのサービス

国際化社会に対応した多文化サービスの実現を目的とする。市川市に居住する外国人を図書館サービスの対象者として明確にとらえ、日本での生活・学習・娯楽等に役立つ図書や行政機関による外国人向けの資料を重点的に収集している。
平成30年度は英語図書171冊(行徳図書館35冊を含む)、中国語図書38冊、フランス語図書5冊の新規購入と寄贈受入を行った。

ア. 楽山市図書コーナー

平成13年、友好都市締結20周年にあたり、楽山市から中国語図書約300冊の贈呈を受けて設置したが、経年による本の劣化等により、平成18年にコーナーを終了し、従来の中国語資料の中に収めた。

イ.江南区電子図書コーナー

市川市は、平成17年、大韓民国ソウル特別市江南(カンナム)区と情報化分野及び職員交流に関する協定を締結。その一環として、江南区がインターネット上で運営している電子図書館のID1万件の贈呈を受けた。これにあわせて中央図書館では、韓国語資料約700冊を追加購入してコーナーの充実を図り、その一画に平成18年電子図書館閲覧コンピュータを1台設置した。

ウ.原州市寄贈韓国語資料

市川市と同じく健康都市連合に加盟している大韓民国江原道原州(ウォンジュ)市へ、市川市から11冊の贈呈を行った。

エ.逐次刊行物(平成30年度:市内全館)

(所蔵タイトル数)
雑誌 英語10
新聞 英語5/中国語1/韓国語1

(所蔵資料に関する統計は、p.34「9.平成30年度統計(1-2)分野別蔵書冊数内訳」を参照)



外国語資料について

[目的]

市川市中央図書館では、国際化に対応する図書館を目指して、地域社会の外国人に対して多文化サービスを展開するために、多言語で書かれた資料を収集し、「外国語資料コーナー」として設置する。

[収集計画]

[外国語資料の定義]

[言語の種類]



2.5.2 新宿区立大久保図書館の事例


多文化サービスのさらなる充実をめざしています

多くの外国人住民の方々が暮らし、学び、働く地域にある図書館として、多文化共生のためのサービスに力を入れています。
その一つが韓国語・中国語・英語などの本をそろえた「多文化図書コーナー」です。コーナーでは、「多文化図書推薦カード」で、皆さんからの外国語図書に対するご意見・ご要望も集めています。
さらに、毎月第4土曜日には、韓国語と日本語の2か国語によるおはなし会を開催しています。



2.5.3 大阪市立図書館の事例


いろいろなことばのりようあんない(User's Guides in Various Languages)
大阪市立中央図書館では、いろいろな言語の利用案内をご用意しています。見たい言語の利用案内を選んでください。
(Please choose a language from below.)



英語によるトップページ



中国語によるトップページ



韓国語によるトップページ



やさしいにほんごによるトップページ



2.5.4 ニューヨーク公共図書館の事例


Immigrant Services

The New York Public Library welcomes people with diverse cultural backgrounds and celebrates the rich multicultural diversity that builds New York City.

Through a series of programs and services, the Library is helping our most recent immigrants find their way in the city: